TESEをしてダメだった時のこと
無精子症と診断された男性が通る道、TESE。
(睾丸の中の組織の一部を切り取り、睾丸内の精子がいたら取り出す手術です。)
そしてTESEをしても精子が睾丸に見つからなかった時の話をしたいと思います。
それまでの話はこちらです↓
TESEの手術直後、病院の個室に夫婦で入り、先生から報告を受けました。
「見つかりませんでした。でももっと細部も探してみますので、最終連絡は電話でします」とのこと。
もちろんその時はショックでした。
でも次の瞬間、見つからなかったらAIDの病院への紹介状を書いて下さい!と先生にお願いしていました。
心はすでに決まっていましたので。
ーその後の捜索でも精子は見つからず、めでたくAIDの扉を開けることに確定しましたー
気分は・・・何か晴れ晴れとした清々しい気持ちでした(笑)
もちろん精子が見つからなかった事は悲しいことなのです。
でも、無精子症発覚からTESEをするまでの期間の先の見えないモヤモヤ感から解き放たれた開放感のようなものを感じていました。
TESEをするまでの当時の心の葛藤です↓
TESEをしたとしても精子が見つかる可能性は極めて低い。
だから精子が見つかるなんて期待をしてはいけない。
でも、もしかしたら・・・・・。
もし見つかった場合は仕事しながらどうやって治療しよう。
い、いや、見つかったこと想像してたら、ダメだった時のダメージが大きい。
TESEをしても精子が見つかる確率は20%から30%。
多分うちはそこには入らないような気がするんだよね、なぜか・・・。
多分見つからないと思うから、AIDについて調べておこう・・・。
こんな感じで不確定な未来に対するザワザワ・モヤモヤした感情が常に渦巻いていたのです。
なので、TESEを終え、自分の進むべき扉はこれだ!とはっきりした時はものすごくスッキリ晴れ晴れした気分だったのです。
不思議ですよね。
ところで、当時私はネットの掲示板で仲良くなった同じ非閉塞性無精子症の友人が3人いました。
似たような時期に我が家含め4組の夫婦(厳密には旦那さん)がTESEに臨んだのですが、精子が見つかった旦那さんは1名だけでした。
やはり非閉塞性の無精子症患者で、精子が見つかるのは20−30%というのは本当だな、と実感した記憶があります。
見つからなかった我が家を含め3組の夫婦はその後すぐにAIDの扉を開けることとなりました。