AIDという家族のカタチ

夫の無精子症の為、AID(非配偶者間人工授精)で授かった子供たちとの過去・今・未来を綴るブログです。

AID・身内AIDについて掘り下げてみました。

 

・養子を迎える

・夫婦二人の人生

・AID

 

 

無精子症で実子が望めない・FTMで実子が望めないという場合の選択肢は上記の3つです。

どの選択肢も簡単には選べません。

しかも多数の方にとっては今まで全く知らない世界ですので、全ての選択肢についてじっくり納得のいくまで調べてみることがとても大切です。

悩むのはまず調べてから、です。

 

 

そしてAIDについて少し今日は掘り下げたいと思います。

厳密にはAIDも2種類に別れます。

 

  1. 完全なる第三者の提供精子を使うAID
  2. 夫の父親や兄弟など親族の提供精子を使う身内AID

 

それぞれの良い点と問題点を書き出してみました。

 

1.完全なる第三者の提供精子を使うAID

 

こちらを選ぶ方が多数です。

良い点

・ドナーさんが通常全く関係性のない人物なので、子供を授かった後の人間関係が複雑になりません。

子供もドナーさんのことはドナーさんという認識であって、父親という認識は持ちません。

 

問題点

・現状では多くの場合、ドナーさんが誰かを知ることはできないので、将来子供がドナーさんを知りたいとなった時に困難を極めます。(出自を知る権利が認められていない。)関連記事はこちら☆→AIDの出自を知る権利が認められない事について養子に学ぶ

・又遺伝的な疾患などが分かりません。(もちろん重大な病気にかかっている場合はドナーには通常なれませんし、子供の遺伝子検査をすればある程度病気に対するリスクを知れる時代になりつつあります。)

 

・問題点とは違いますが、父とAIDで授かった子どもとの間に血縁関係がありません。

 

・AIDで産まれた子どもが、将来同じドナーから産まれた子どもと結婚してしまうリスクが0%ではないというのもあります。(告知する家族が増えればその心配はなくなりますが)

 

 2.夫の父親や兄弟など親族の提供精子を使う身内AID

良い点

・父とAIDで授かった子どもとの間には血縁関係があります。

身内AIDを検討する方の多くは、この事実を重視されている事が多いです。

 

・出自もはっきりしているので、第三者のAIDと違ってドナーさんを知りたくても知れないという事に陥る心配はありませんし、将来知らずに血縁のある人と結婚してしまうリスクも回避できます。

 

・ドナーさんが親族なので病歴などもしっかり分かっていて安心なのも第3者のAIDとの違いです。

 

 

問題点

・最大の問題点は家族の関係性が複雑になってしますことです。

夫の父親がドナーの場合は、子供から見たらおじいちゃんが血縁上の父親となってしまいますし、夫の兄弟がドナーの場合は子供から見たら、伯父が血縁上の父親で従姉妹が血縁上母親違いの兄弟となってしまうのです。

 

・又夫の兄弟から提供を受ける場合、その兄弟の奥さんの気持ちにも配慮する必要があります。

兄弟が未婚の場合は、将来の奥さんがその事実を後から知った時にどう感じるか、分からない故にリスクです。

 

ならば、提供者である親族と夫婦だけの秘密にし、告知をしなければいいと考える方もいらっしゃるかと思います

ただ、告知をせずとも何かしら家族の中に違和感が漂い、子供が自分の出生に対して疑問を持ってしまうこともあります。

そして万が一、良からぬタイミングで身内AIDの事実を親族の皆が知ることになってしまった場合は親族間の関係性が崩壊してしまうリスクさえあります。

そんな事になって傷つくのは身内AIDで産まれた子供ですのでそれだけは避けたいところです。

 

 

・又良く聞く問題点としては、妻としても、実際日常的に接している義父や義兄弟の提供精子で妊娠することに対して抵抗を感じることも多いようです。

 

・身内AIDの場合、夫婦の合意だけでなく、提供して下さる身内の方の承諾も必要です。

やはり関係性を心配して、身内AIDの提供を断られるケースもあるようです。

 

 

良い点も多い身内AIDですが、このように問題点も無視できるものではありません。

私の周りでも旦那さんとの血縁を重視して身内AIDを検討されている方を何組か見かけましたが、結局は様々な問題点がクリアにならずに第三者のAIDに切り替えたという話も聞きました。

 

 

以上がAID・身内AIDについての考察です。

 

 

 

もちろん何がベストかはその家族によって様々です。

正直夫の実子を望めない時点で、どの選択肢を選んでも問題点は付いてきます

でもじっくり選択肢を吟味して、自分たちの心と向き合ってみると、私達ならこの問題点なら乗り越えられるんじゃないかな!と思える選択肢が見つかるのではないかな、と思うのです。

じっくり一つ一つの選択肢について考えてみて下さい。

自分たちの幸せが待っている道が必ずあるはずです!

 

 

 

 

 

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