AIDという家族のカタチ

夫の無精子症の為、AID(非配偶者間人工授精)で授かった子供たちとの過去・今・未来を綴るブログです。

告知後のAIDにまつわる心配事

AIDで子供を授かって7年以上が過ぎた我が家。

長女イチカへの告知は終えましたが、まだまだ子育て道半ばです。

 

AIDについて悩むこともほぼなく平和に暮らしています。

 

AIDに対する不安な気持ちが一番大きかったのは

AIDについて検討している段階(無精子症発覚からTESEが駄目でAIDに進むまで)の時期でした。

 

 

一通り悩んで治療に挑み、子供を授かる。

子供が生まれてしまうと育児に追われ、AIDの事が頭の片隅に追いやられます。

 

あー告知しなきゃなあ、いつしようかなあ、そんなことをボンヤリたまに考えたかなあ。

告知して子供の心は大丈夫かなあというのも少し心配でした。

 

でも、告知をしてみたら、そんな親の不安はヨソに普通に受け入れてくれた長女イチカ

 

それから一年以上たった現在。

ああ、我が家は多分大丈夫だなと漠然と思っています。

AIDと共に家族でこれからも幸せに歩んで行けそうだな、と。

 

次女ニコより長女イチカの方が甘えんぼでデリケートでネガティブな性格です。

その長女イチカがAIDのことを普通に受け止めている。

なので多分イチカの背中を見ているニコもAIDの告知を普通に受け止めてくれるのだろう、と思えます。

(次女ニコ4歳にはまだ告知していません)

 

AIDそのものについての子ども達の心や、私達親との関係性という面においては、今も将来に対しても大きな心配はあまりなさそうではないかなと感じています。

それだけイチカがAIDを自然に受け入れているのを感じます。

 

 

前置きが長くなりましたが、 

今後考えられる問題点としては・・・

  1. 将来子ども達が友達や恋人や結婚相手にAIDのことを告げた時、周囲が理解を示してくれるか
  2. 子ども達が将来どうしてもドナーさんを知りたいと思っても知ることが出来ない
  3. 遺伝性の疾患が分からない
  4. 近親婚の可能性

くらいでしょうか。

 

  1. 将来子ども達が友達や恋人や結婚相手にAIDのことを告げた時、周囲が理解を示してくれるか

世の中には色んな考え方の方がいますから、周囲の方々がAIDをどのように受け取れられるかは分かりませんよね。

でも逆に、AIDの事を知って疎遠になるような人なら、そもそも仲良くする必要性なあと思っています。

多分無理に付き合いを続けても、AID以外のところでも価値観が異なって解り合えないと思うのです。

もしAIDを理由に大切だと思っていた人が娘たちから離れていくような事があったとしても、それは娘たちが”本物の友人や恋人とは何か”を学ぶ良いきっかけになるのではないかな、と思っています。

 

そういう事があったとしても、そこから学んで乗り越える強さ・賢さ・自信を身につけてあげられるように育ててゆきたいです。

 

 

2.子ども達が将来どうしてもドナーさんを知りたいと思っても知ることが出来ない

数年前テレビでやっていたのですが、出自を知る権利の大切さを考えて慶應大学ではAIDの資料を今後ずっと破棄せず保管し続けるとのことでした。

ただ保管し続けるだけで私達がドナー情報を知ることは出来ないはずですが。

 

もし将来子ども達が切実にドナーさんを知りたいと言い出したら、一緒に病院に出向いて情報を開示してくれないか頼みに行ってみます。

 

ただ、周りの話を聞いても今のイチカを見ても、そこまで切実にドナーさんを知りたいと将来言い出す可能性はそんなに高くない気がするな、と思っているので、ここもあまり心配はしていません。

イチカはドナーさんが誰かが分からないという前提の上で、今自分のアイデンティティを築いていますし、父親との関係性も血縁がないと分かった上で、何の疑問も疑いもなく父親です。

なので好奇心としてドナーさんを知りたいとは思っても、自分のアイデンティティの穴を埋めるために切実にドナーさんを知りたい、という風にはなりにくいんだと思うのです。

 

 

3. 遺伝性の疾患が分からない

ドナーさんの遺伝性の疾患が分からないので子供にどんな病気が遺伝するのか分からないですよね。

でも今の時代必要であれば遺伝子検査を行えばそういった遺伝的情報が分かる時代なのでその心配はないかなと思っています。

 

4.近親婚の可能性

滅多にあることではありませんが・・・。

確か慶應大学病院は一人のドナーに対して子供が10人までだったはずです。

ドナーさんの実子とAIDの子ども達10人、その中でも異性の子供達が出会って結婚する確率は、宝くじが当たるくらいの確率くらい?でしょうか???

 

もし同じドナーさんの子供同士結婚してしまったとしても、遺伝的には問題ないよとおっしゃっている医師もいらっしゃるとは聞きましたが。

 

でも近親婚にならないようにするためにも、親が子供に告知をしていくことが大切ですね。告知をしていない家庭同士だと、知らないまま近親婚が行われるリスクが高まります。

 

後は同じドナーから生まれたきょうだいを結び付ける「ドナー・シブリング・リンク(Donor Sibling Link)」制度を日本でも普及させる必要もありますね。

事前にお互い、どこに遺伝的に繋がった兄弟がいるのか知っておくのが大切です。

これはドナーが分からなくとも自分たちの遺伝情報だけで可能ですよね。

 

 

 

ブログを書いていると、AIDを選んだ親として、これから子ども達のためにすべきことが見えてきます。

同じドナーから生まれた兄弟を結びつける制度・・・作りたいです・・・。

 

 

 

お読みいただいた方、ありがとうございました!

 

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