AIDの告知のタイミング、なぜ幼い内が良いのか
AIDで生まれた長女イチカが6歳になった頃に告知をして、一年ちょっとが過ぎました。
告知をする時期はいつがいいのかというのは、多くの方が考えるところだと思います。
まず大前提として、子供が思春期に入る前、自我を完全に作り上げる前の幼少期に告知することがいいと言われています。
(告知についての冊子を確認したら、3〜6歳頃が告知に最も適した年齢だと書いてありました。思春期になる小学校高学年以降だと乗り越える壁が高くはなるかもしれませんが、やはり子供にとって告知は大切なことなので準備をしっかりした上で告知をしましょう、とありました。。)
一般的に言われている内容と私の感じた事を合わせ、
理由を2つに分けて書いてみました。
幼少期なら、まだ子供がアイデンティティを構築しきっていない
子供は成長と共に、自分とはこんな人間だ、というアイデンティティを作り上げていきます。
- 自分は日本で生まれて日本人の両親のもとに生まれた日本人だ。
- 自分の両親はこのパパとママで、自分はこんなところが親に似てる。
- 両親の血液型は何型だから、自分は何型だ。
- 自分はこんな事が得意でこんな事が苦手だ。
- 自分はこれが大好きでこれが嫌いだ。 ...etc.....
両親との会話の内容もアイデンティティを構築する材料になっています。
AIDについて告知していない場合だと、子供との会話の中で嘘を付かねばならないことが出てきます。
そして子供はその『嘘』を材料にアイデンティティを構築してしまうのです。
子供の『パパはサッカー上手だから僕もパパに似て上手なのかなあ?』なんていうちょっとした質問に、親がそうだね、と答えてしまったら、
”自分はパパのサッカー上手な部分が似たんだ”、というアイデンティティを子供は作り上げてしまいます。
告知の年齢が高くなればなるほど、今まで作り上げたアイデンティティがより多く崩れ、再構築し直さなくてはならなくなります。
アイデンティティの崩壊と再構築というのは、子供にとって大きな負担となるようです。
ただ、アイデンティティの再構築にあたり、両親が子供に寄り添い協力的であれば子供も再構築を乗り越えやすいようですが。
ちなみに余談ですが、イチカ6歳を迎えるまで、私はイチカからそういった血縁や遺伝が絡む質問をされたことがありませんでした。
なので嘘をつく必要はありませんでした。
思い返すと、告知をした時が、初めて遺伝の絡む会話をイチカがしてきた時だったのかもしれません。
その時の記事です↓
年齢が小さい方が既成概念がなく、AIDという概念も受け入れやすい
実際に私が長女イチカに告知をして感じたのがこれでした。
長年生きてきた大人の私は、最初にAIDを知った時にはちょっとした衝撃を受けました。
な、な、なんと・・・そんな方法がこの世の中には存在していたんだ。
すごく特殊な世界だな・・・と。
知名度も情報もなく、隠されているような印象さえ受け、未知すぎると思いました。
長女イチカはとても感受性の強い女の子です。
そんな娘なので、どうイチカが受け止めてくれるのだろう・・・と、告知をする時は私もかなり緊張しました。
声が震えそうなのを、一生懸命明るく、普通に話してると装えるよう頑張りました(笑)
すでに6歳だったイチカはAIDについてもほぼ本質を理解してくれました。
一通り私の話を聞いたイチカは10秒程は目を大きく広げて驚いた(?)様子でしたが、驚きはその10秒間で終わったようです。
AIDの事実をすんなりと理解して受け入れていたのです。
その後AIDについての会話をたまにすることがありますが、混乱している様子は一切ありません。
幼稚園の他のお友達達がみなAIDでなく両親と血が繋がっていることは分かっています。そこの点において自分が周りと違うと分かっていても、だからどうとは今は思っていなさそうです。
既成概念がないってこういうことなんですね。
だって、生まれたばかりの赤ちゃんは、車が空を飛んでたって何も驚かないですし。
ただ、これから成長と共に世の中の人々の常識?考え方?をイチカも学びます。
その度にイチカの中でAIDをどのように捉え考えるのか、を一緒にサポートしていく必要があるとは思っています。
でも幼い内に告知をすれば、乗り越えるハードルもきっと小刻みに小さくなって乗り越えやすいのかもしれませんね。
今度、なぜ我が家は6歳のあのタイミングで告知をすることにしたのかを具体的に記事にしたいと思います。
お読みいただいた方、どうもありがとうございました。