AID 告知前後の父子関係
AID(非配偶者間人工授精)で子供を授かり7年以上が経ちました。
我が家では、父親と娘たちに血縁関係はないのですが、
我が家の父子関係はどんな感じか、について書いてみようと思います。
AIDを検討される方にとって、血縁関係のない父子関係って気になるところだと思います。
それなのに私が今まで我が家の父子関係について大きく取り上げなかったのには理由があります・・・。
あまりにも普通すぎて、書くネタがないから!なんです・・・。
ごく普通のそこらへんに転がっているような父子関係です。
普通に良好な父子関係・・・。
しかし、あえて今日はそこを掘り下げてみることにします。
我が家のパパは・・・
- 穏やかで感情の起伏が少ない性格
- 困難な状況が訪れても逆らわずに受け入れてしまうタイプ
- 環境をすんなり受け入れてしまう為、良くも悪くもあまり深く物事を考えません。こだわりもそんなにないです。
- 何かに熱中するよりは仕事も家庭もバランス取るタイプです。
(私は割とガンガン考えてこれは絶対こうしたい!!と思うタイプなので、我が家の決め事は私が決めて引っ張っていく事が多いです。)
告知前
そんなパパは、長女イチカを授かった時に、エコー写真をラインのプロフィール画像に・・・。
いやいや、周り引くと思うよ?!!と私が全力で止めました(笑)
イチカが生まれ、三年後に次女ニコが生まれ、告知するまでの6年あまり、
いたってフツーの家族でした。
子ども達はパパも大好きだけどかなりのママっ子。
パパが抱っこしても泣き続け、ママが抱っこすると泣き止む。
でもそれってどこの家庭でもある普通のことです。
パパも特に気にはせず、オレが寝かしつけるーーー!!
とギャンギャン泣いてる娘を抱き続け、執念で寝かしつけたこともあります。
(子供は可哀想に泣きつかれて寝入ったのだろう・・・)
いつの日かにパパがポロっとこんな事を言いました。
(記憶も薄れてきたので、ニュアンス的な再現ですが。)
『会社の人がさ、子供の運動会に行くって言ってて。
その人離婚してて奥さんの元にその子供はいるんだけどさ。
離婚しても父親だから運動会とか行くんだな、と思って・・・。』
それを聞いた私がイチカに向かって、
『そりゃそうだよねえ、うちも離婚してもパパはイチカのパパであることには変わりないから、うちだってそうなるよねえ。
まあ離婚したらママの私とは他人になるけどねっ。』
それを聞いてたパパは、ホッとしたような嬉しそうなような顔をしたように記憶しています。
AIDだからどうって事はなく、父親は何があっても父親ですからね。
イチカやニコにとって父親は代わりのきかない唯一無二の存在です。
それはイチカやニコやママの私が肌で感じています。
告知後
で、時は流れ・・・告知の時。
実は・・・告知の教科書的には完全にダメなんだと思いますが、告知したことは私はパパに事後報告だったのです。
そろそろ告知かなあと思っていた私は、今だ!と思った日に会話の流れの中で告知したのです。告知の時の記事こちら
で、その事を2,3日忘れ(←最低ですね、私)、2,3日後にパパに、『あ、そういえばね、この前イチカに告知したよ!』とパパに報告。
『え?!!早く言ってよ!心の準備が・・・』と不意打ちを食らって驚きながら苦笑いのパパでした。
『あ、ごめんごめん^^; でもね、別に普通だったよ、特に何も変わりなく・・・。』と私。
数日後、『別に普通でしょ??』とパパに聞いたら、『うん、そうだねー』と言っていました。
イチカのパパに対する思いも態度も眼差しも、AIDを告知する前とする後では何も1ミリも変わっていません。
変わらず休みの日はパパとお風呂に入りたがったり、マリオゲームをパパと一緒にしたがったり。
変な先入観のない子供は、直感的に
【家族とは何か・父親とは何か】ちゃんと分かっているんでしょうね。
だから血の繋がりがないとしても、それが自分たちの関係性には影響がないって分かってる。
ちなみに告知のガイドブック?には、告知は両親揃ってしましょうとあります!
私は一人で告知をし、しかも夫には事後報告・・・^^;
ガイドブック的にはダメダメな告知でしたが、我が家では問題ないようです。
ま、その家庭その家庭によって正解は一つではないですよね!
多分、思いさえちゃんと伝われば大丈夫です。
夫は、事実として子ども達が自分には似てないなあとは思っているようです。
でも似てないから寂しいとかどうとか思うわけではない。
ただ事実として似ていないなあ、と。
(我が家の夫、環境をそのまま受け入れちゃうタイプなので・・・)
まあ、私の目から見ても夫には似ていないと思うので、そりゃ思って普通です。
しかし、なぜか周囲は夫にも似てるねーなんて言う人も少なくないんですけどね。
一つエピソードを。
最初にも書きましたが、夫は感情の起伏が少ないタイプです。
この前イチカが、学校の男の子たちにちょっと意地悪された事があったんです。
私はまあ小学1年の男の子なんてそんなもんよね、と思ったのですが、その話を夫にしたら、『その男の子達、腹立つなあ!』と夫にしては珍しく腹を立て、
『・・・オレも親になったな(笑)』と自分に突っ込んでいました。
あまり口にはしない夫ですが、娘たちのこと、愛してます。
色々書いてみて思ったのですが、
我が家のパパと娘たち、
AIDの事実は事実として捉えています。
でもそれが原因で互いを思う気持ちに影響を及ぼしたりすることはないようです。
事実はあくまで事実にしか過ぎませんから。
事実、と、自分たちの思い、は別物ですもんね。
両親がAIDをポジティブに捉えている事が大切
当事者がどう感じるかによっても父子関係は変わります。
両親のどちらかが、AIDにネガティブな感情を抱えていると、
その思いは子供に伝わり関係性にも影響を及ぼしてしまうのではないかな、と思うのです。
例えばもし私がイチカに告知する時、
『実はね、パパは本当のお父さんじゃないの。』なんて間違った言い方をしてしまったとしたら、きっとイチカの心に重たい鉛の塊のようなものを落としてしまったと思います。
子供の心はまだまっさらです。
変な固定概念もない分、親の言い方に大きな影響も受けます。
親がAIDについて前向きに捉えているなら、それを心から向き合って子供に伝えたなら、子供も同じように捉えてくれるのだと感じています。
以上、AIDの告知前も後も変わらず父子関係は良好、な詳細でした。
お読みいただいた方、どうもありがとうございました。